KONER GALLERY BLOG: ILLSYNAPSE interview "思考と行動力"

今回は愛知県名古屋市を拠点に活動するタトゥーアーティストであるILLSYNAPSE氏にインタビューを行なってきました。ILLSYNAPSE氏は自身のスタジオ"ILLSYNAPSE TATTOO"でのタトゥー、デザインワークの他、海外でのゲストワーク、コンベンションへの参加などグローバルな活動を展開しています。

今回はそんな彼の活動の原点から現在までの流れなどについて話を聞くことができたのですが、僕にはその流れを違和感なく、すごく自然に感じることができました。もちろんそこには彼自身の思考、行動力が伴ってこそだと思うのですが、アーティストとして更なる可能性を広げながら活動するILLSYNAPSE氏の今後がすごく楽しみになるようなインタビューになったと思います。

K.G 絵を描き始めたのはいつからですか？

ILLSYNAPSE 子供の頃から描いてましたね。サッカーとかスポーツばっかやってた子っていたと思うんですけど、そうじゃなくて僕は子供の頃から絵を描いてました。

K.G 漫画とかですか？

ILLSYNAPSE そうですね、漫画を真似して描いたりとかが多かったです。まぁ子供はみんな落書きとか好きですからねぇ。ちゃんと絵を描き始めたのは高校生くらいからです。

K.G 当時はどんなアーティストに影響を受けましたか？

ILLSYNAPSE やっぱりPUSHEADですね。色んなCDジャケットとか見たんですけど、やっぱりPUSHEADが1番ヤバいって思いましたね、当時は。

PUNK、HARDCOREのCDジャケットもそうですし、RATFINKとかアメリカ西海岸のロウブロウアートも好きでした。スケボーのアートワークとかも。

K.G そういったカルチャーがきっかけでタトゥーを始めることになったわけですね。

ILLSYNAPSE すごくリンクしてますからね、PUNKやHARD COREのアーティストもタトゥー入ってる人が多いし。高校生の頃、タトゥーは入ってなかったんですけど"俺が描いてる絵ってタトゥーに似てるな、タトゥー彫ったら面白そうだな"っていう、自分が入れたいっていうよりも、人にタトゥーを彫ってみたいという気持ちがありましたね。

K.G ゲストワークやコンベンションへの参加など、海外での活動も多いですが、きっかけはなんだったんですか？

ILLSYNAPSE ずっと海外に憧れはあったんですよね。元々好きだったモノ(音楽、アートなど)が全部向こうのモノだったから。で、たまたまカナダに住んでる友達に会いに行くっていうタイミングがあって"ひょっとしたら向こうで仕事できるかも？"と思って英語もよく分かんなかったんですけど、道具だけ持ってぶっ込んで行ってみようと思ったんですよね。そしたら友達に誘われて行ったパーティーで知り合った人がたまたま彫り師で"滞在期間中にゲストワークやらせて欲しいんだけど"と伝えたらOKしてくれて。

K.G そうなんですか！何か運命というか偶然というか・・・。

ILLSYNAPSE 偶然ですね！今でも繋がってますし。で、彼の店で5日間くらい働いて"海外で働くってこういうことなのか！"ということが分かりましたね。

K.G そこから色んな国へ行ってますよね？

ILLSYNAPSE はい、1回やったことで自信がついたんですよね。"英語も全然だったけど何とかやれるんだ"って。そこから友達の彫り師と一緒にカナダのタトゥーコンベンションにエントリーしようと思って主催者にメールでコンタクトをとってみたら、向こうもちょうど日本人の彫り師を探してたらしく、タダでブースを貸してくれて。

K.G へぇ〜面白いですね！それから何ヶ国くらいで仕事してますか？

ILLSYNAPSE カナダ、アメリカ、オーストリア、ドイツ、スコットランド、台湾・・・6ヶ国くらいです。仕事で行ったのは。

K.G その中で国籍や人種も違う様々な人達と関わることが多いと思いますが、感じていること、心掛けているなどあれば教えてください。

ILLSYNAPSE すごく悪い言い方になってしまうんですけど、基本的に外国人っていい加減な所があるっていうイメージありますよね？向こうに行って"日本人の方がちゃんとしてる所あるなぁ"っていうのを改めて思いましたし、そういった意味では日本人的なところを大切にしているかもしれないです。ちゃんとお客さんのことを考えて話したりとか、丁寧な受け答えをするとか。

K.G では作品、仕事に対するこだわりは何ですか？
ILLSYNAPSE やっぱり面白いモノがいいですね。人が見て"何これ！？"っていう。絵として上手い下手じゃなくて"面白いな、これ！"っていう意味で目を引くような作品が出来たらいいなぁと思ってます。